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こくそわた
金継ぎで欠けをなおすとき
刻苧漆で埋めます
こくそには二種類あります
✹木屎・・・木彫
<材料>
水・小麦粉・漆・ヒノキ木粉
✹刻苧・・・漆芸、金継
<材料>
水・小麦粉・漆・木粉・こくそわた
正倉院に収蔵されている伎楽面の制作には
「楡木屎」というものが使われたそうです
楡の木の内樹皮を粉末にして
水に濡らすとネバネバするので
それに漆を混ぜます
工藝素材研究所
というブログに、楡木屎を実制作した様子が
紹介されていました
やってみたい!
と思いましたが
ニレの粉末をどうやって入手しましょうか…
近所の街路樹にアキニレが
しかし勝手に樹皮をはがすわけにはいきません💦
楡木屎に使うのは、「内樹皮」といって、
外樹皮の内側のオレンジ色の部分
それはかわいそう・・・
ネットで調べると、
アカニレというニレ属の木の粉末が
薬用ハーブとして売られていたので、
さっそくポチりましたww
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さて、
実際に使っている刻苧漆
材料の分量はこのくらい
つなぎで刻苧綿(こくそわた)を
ほんの少し入れます
ところで
「苧」ってなんだろう?
「お」「を」で
苧や麻を指すようですね
現在、日本の原材料表示で「麻」と
表記できるのは、以下の2種類です
■苧麻(ラミー) イラクサ科の多年草
■亜麻(リネン) 亜麻科の一年草
苧麻(ちょま/苧=カラムシ)は
川べりや道端などに生える雑草で
葉の形が大葉によく似ています
いっぽう、
亜麻(リネン)は
衣服やシーツなどのシャリっとした質感で
おなじみですね
漆芸材料の専門店では
灰色がかった繊維が「こくそわた」
として売られています
漆屋さんにたずねたところ、中身は
亜麻(リネン)だそうです
・・・
こちらラミーカミキリ
秀吉の朝鮮出兵のときに
日本列島にやってきたそうです
やきものと一緒に来たんだねー
ラミーやムクゲを好むカミキリムシ
ごはんがいっぱいあるから食べものに困らんよ~♪
むしゃむしゃ